アイゼネフに駐留するジンク軍の将軍、伴(ともの)鎮守府将軍の娘。
 特に親王府では女性ながら少尉の位を認められて、親王府で親王の近侍を取りまとめる役を務める男顔負けのその姿から「将姫」と愛称で呼ばれることが多い。
 明朗快活、竹を割ったような性格で陰湿な政略闘争のようなものを心底嫌っているが、能力のないものには容赦がないところも見え隠れする。逆にいえば、自分よりも能力がある(とくに武術)者に対しては非常に興味を持って接することがあり、ノアルもその例に漏れない。ただ、ノアルが故郷を裏切ったという事実だけは彼女の中に小さなわだかまりを形成している。
 また親王(藤の君)は幼馴染の兄的存在で、彼との結婚話を進める父親に若干の不満と困惑を抱いている。
 そんな彼女も家人から奇異な目で見られる部分がひとつあり、それはマリモに目と口がついたような謎の生物(通称・めくちぃ)を溺愛しているということである。